井上の地蔵さん(生駒市高山町大北)



「生駒市高山町は茶筅の里として知られる」と言うのがこの地を紹介する際のお決まりの文句です。実際、高山町を歩いてみると茶筅の材料となりそうな良質の竹が豊富に産出することがわかります。


古道
くろんど池から高山城址へ向かう古道



のんびりした風景も
こんなのんびりした風景も。。。



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バスの走る県道7号をのんびり歩く



高山城址を見学してのどかな風景を楽しみながら県道を南下していきます。資料によると「大北バス停から道路沿いに北へ100㍍の辻にある」と紹介されている「井上の地蔵さん」を探すのが目的でした。


北へ100㍍の辻(西へ向かうと。。。)




ストリートビューで事前に予習していて正解でした。目的の場所は辻から西へ入った先にあったからです。見ていなかったら通り過ぎていたかも。。。


ボディーメイクイノウエ
ボディーメイクイノウエ(板金塗装業)を見て辻を西へ入る。



大北という地名は、「おぎた」と読むようです。バス停の行き先表示板を見て分かりました。


井上の地蔵さん
「井上の地蔵さん」と呼ばれる石仏群



手前に地蔵立像、水船(手水石か?)、阿弥陀、不動尊などの小石仏と今回楽しみにしていた行者像もすぐに見つかりました。


舟形地蔵立像
舟形地蔵立像
地蔵さんは仕方はないとして、行者さんにまで涎かけがされており、しかも、一枚だけじゃなく四枚重ねになっていました。


行者像(寛政四年)
行者像(寛政四年)



資料には「路傍に祀られる行者像は珍しい」とのことで、一枚づつ丁寧に外して撮影させていただきました。元に戻すのも大変です。作業中に近所の方が来られて、軽く手を合わされていました。その際、何か小言を言われるかなと思いましたが、軽く会釈して立ち去って行かれました。


行者像(寛政四年)
行者像(寛政四年)



小さいながらも自然石を深く掘り窪め、その中に刻まれた行者像はとても味わい深く、涎かけの奉納に願いを託す気持ちが分かるような気がします。幸いここは日当たりが良いので、涎かけの下からヤモリや蜘蛛が飛び出すこともなかった。。。


地蔵石仏
地蔵石仏



お地蔵さんの撮影は、次回訪問した際にでもゆっくりさせていただきます。なんせ涎かけの扱いはとても骨が折れるんです。





  • 訪問日[2016.05.02]


  • 参考文献 生駒市 石造文化財「生駒谷」(昭和五十二年)

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